トロピカル

これじゃあ魚は逃げるぜよ!


熱帯魚の網のように見えますが…これは今流行の「珊瑚採取の底引き網」です。この色は「珊瑚」を魚から守るためのものなのです。

魚を捕獲するための「透明な網」で珊瑚を採取すると、網の中に「珊瑚」と「暴れる魚」が同時に入ってしまいます。すると、安価な魚のせいで高価な珊瑚が傷んでしまい価格が下がってしまうのです。

目立たないように工夫する密猟や、覆面捜査…時代劇での隠密と違って「威嚇」が前提ですので、いかにも「赤い国の傍若無人漁法」らしい考え方です。

一方、四万十川では「見えない網」の発達で捕り残しのない漁法で「アユやウナギ」が減っています。

工夫は人間の特権であり知恵である…とは言え…前提には「優しさ」が必要ですよね。昔の四万十人は…「明日の為に今日の漁はここまで!」…と子や孫に漁法と共に「自然の掟」を教えたそうですが…今では過去の話となってしまいました。なぜか?

それは「四万十川と名がつけば高く売れるブランド」「保存器械の発達」「道路の整備による搬送の高速化」…パンツを穿いたサルは中国以外にも居るのでした。