佐田沈下橋

2015.3.31 「悲しい過去と未来」

今は美しく見える対岸は「悲しい歴史と未来」を持っている。
高度成長期にこの対岸の砂利は深く採られて、その跡は残骸の山土によって埋められた。しばらくは大水の度に赤土は下流へと流された。エコだの環境だのと叫ばれる前の「四万十川ブーム」以前のことだった。土建屋さんが肩で風を切っていた頃の話である。

その後「砂利を取り尽くし」「跡地が自然に緑化され」ダンプカーも走らなくなって沈下橋は観光名所となり、現在は落ち着きをみせている。ところが土建屋さんと言うのは、金になることにはどん欲で、この地に今度は「メガソーラー」を設置するという。

「電力危機だから!」と言えば筋が通る話のように見えるし、「私的財産だから!」と言えば誰も文句は言えないようにも思える。しかし…「四万十川はみんなで守らなければ…」とも思えるのだが説得力はあまりない。

 

昔はダンプカーの為の産業用の橋だったが、今は観光名所の「佐田沈下橋
対岸の砂利が取り尽くされたから今はダンプカーも走らない。落ち着いた好い風景だが、間もなく大きく変化するだろう。
この橋はまるでその土建屋さんの「私的財産」のようである。